きわどいレンズをもう1本紹介します。
Auto Tamron 2.8/135、現在は交換レンズメーカとして揺るぎない地位を築いたタムロンの昔のレンズです。
僕自身は今ひとつこのレンズの素性を把握できていないのですが、かなり古そうなレンズです。
前玉の曲率強く、レンズが球面の一部を切り出したものだと言うことを実感させてくれます。
絞り羽の枚数は9枚、羽の長さが短く、F8半から開放手前まで花形のような妙な形の絞りになります。
点光源のボケが花形になった記憶は無いのでそういった類の裏技は無いようです。
外観はこの時代のレンズ独特な、シルバーともブラックとも言えない感じのものです。
個人的に残念なのはピントリングの滑り止めがゴム製であるところです。絞りリングはちゃんと旋盤加工されたオール金属なので本当に残念です。
写りに関しては良いとは言えないように思います。この時代の低価格帯のレンズらしい写りといえばその通りだと思います。
特に開放では、コントラストもピントも甘めで少々ハレーション気味になります。
僕は柔らかめの写りが好きなのでこのレンズも気に入っているレンズの一つです。
少々ハレーション気味ですが、奥行き、立体感の表現はシンメトリーな構図の割には良いと思います。
このくらいの画角(35mm換算で200mm強)だと適度に圧縮効果が得られて車の撮影などには向いています。
四輪でしっかり踏ん張っている感じに写るので好きです。
(あ、写っている車は街で見かけた僕とは縁もゆかりもない高級車です。うちは初代Wagon Rです。)
発色とボケの雰囲気は悪くないと思います。
開放F値も2.8と明るめなので手ぶれ補正機能のない*ist DL2にはありがたい望遠レンズです。
あ、そうそう!、このレンズは短いフードを内蔵しています。これが結構便利だったりします。
2007年4月27日金曜日
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2 件のコメント:
フィルム用に設計された古いレンズでは総じて開放ではボケボケのソフトな描写になり、絞ればそこそこ使えるようになることが多いように感じます。これはイメージサークルの小ささが幸いしているためでしょうか・・・
僕も良く判ってないのですが、ローパスフィルターが大きな原因ではないでしょうか?
古いレンズはどれも明るさの割にレンズが小振りです、特に焦点距離の割に短いレンズが多いように思います。
そんなことからイメージャーへの光の射入角度がデジタル向けの設計をされたレンズよりもきついのではないかと思います。
通常、CCDなどのイメージャーにはフォト・ダイオードアレーがあるシリコン面の前に結構分厚いローパスフィルターがあるので、そこにきつい角度で入射した光が良からぬ動きをするのでは無いかと想像しています。
シグマのFoveonなどの構造上ローパスフィルターが不要な機種ではこんなに顕著に表れないのではないかと想像しています。
身の回りにシグマのデジタル一眼レフを持っているようなマニアックな御仁がいないのであくまでも僕の想像ですが、絞ることで軽減されると言うところからそんな気がします。
でも、古いレンズは曲率の高い球面レンズを使用している事が多いので諸々の収差が解消されていないだけかも知れません。
残念ながら僕はM42が使える銀塩カメラを持っていないので試すすべがありません(涙)
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