小学生の頃、高槻市に住んでいた僕は頻繁に京大実験農場裏手の東海道線に電車を見に通っていました。
当時は今よりも鉄道(国鉄)に元気があり、たくさん(数も種類も)の列車が行き来していました。
当時は新快速がなく、替わりに特急や急行が今よりもたくさん運転されていました。
また、貨物列車は今とは比較にならないくらい多く走っていて機関車の種類もたくさん見ることが出来たのを覚えています。
そんななか、小学生だった我々に「くろべえ」と名付けられ、恐れられて(笑)いたのがこのEH10型電気機関車でした。
真っ黒な車体に黄色い帯線、お世辞にも愛嬌があるとは言えない面構え、おまけに2両一組というとても珍しい形式で特に長い貨物列車を牽引するEH10は、小学生の我々には十分悪魔的でちょっと怖い存在でした。
長いことそんな思いではすっかり忘れていたのですが、先日、ひょんな事からすでに現役を引退して久しいこのEH10型電気機関車が職場の近くの東淡路南公園に1両だけ静態保存されていると言うことを知り、どうしても会ってみたくなり仕事の帰りに寄り道して見に行ってきました。

保存の状態は決して良いとは言えませんが、ちゃんと屋根のある保管場所で周りを柵で囲われた状態で今も当時雰囲気をちゃんと残していました。

揺れ枕の板バネが大きく左右に張り出している古い形式の台車は間違いなく記憶にあるEH10でした。


揺れ枕の奥に8機で定格出力2530kWを発生させていたMT43主電動機の一部が見えています。
台車には住友のマークがありますね。
柵に囲われ公園の一角に鎮座するEH10に昔の恐ろしさはありませんでしたがとても懐かしい時間と出逢うことが出来ました。
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