2010年5月2日日曜日

DP1sの 画(え)について

 
SIGMA DP1sというデジカメは、正直、色々と欠点、難点のあるデジカメです。

まず、使う人を困らせるのは、様々な操作に対する反応の遅さです。
特に撮影後のメディアへの書き込みにかかる時間はメガピクセル化されたころのデジカメといい勝負でRAWの場合は1枚あたり10秒弱かかります。

また、背面に搭載された液晶の色の悪さは最近の1万円台のコンパクトデジカメにも劣ります。


しかし、このカメラにとってそんな事はどうでも良い事だと思います。
そう言う点が気になる人はこのカメラを買ってはいけません。絶対に満足出来ません。

このカメラは画質が命のカメラです。それも、誰がいつどんな風に撮ってもカメラが自動的に補正して高画質といった類いのものではありません。
フィルム時代のカメラと同じでカメラ(フィルム)の持つ特性を、使う側が試行錯誤して引き出す必要があります。

一生懸命考えながら、撮影対象や条件を選んで撮って、その中の何枚(何十枚?)かに一枚、自分の写真があれば良いといった使い方に向くカメラではないかと思います。
また、DP1sはその試行錯誤のプロセスを趣味として楽しめる人の為のカメラではないでしょうか。


下の写真はJR京都線 桂川橋梁の西詰です。
橋脚の一部は明治9年当時の煉瓦積みが残っていて鉄橋そのものも昭和3年製との事です。

一部分を拡大していますが、長い年月風雨に耐えて来た鉄橋の鉄材や鋲、塗装や錆の質感、折り重なる鉄骨の立体感、レンガの雰囲気がとてもいい感じに写っているのではないかと思います。
(部分拡大の写真は写真表示後さらにもう一度クリックすることで等倍表示出来ますので是非等倍で見て頂けたらと思います。)


[部分拡大]


[撮影画像]



こちらは新川排水機場に向かう水路内に咲く菜の花。
同じく一部を拡大しています。
手前から奥に向かって群生する草花の立体感と水面の反射の立体感がとても自然な感じだと思います。

[部分拡大]


[撮影画像]

このカメラを手にするまでjpegの圧縮のノイズはさほど気にならなかったのですが、DP1sが写し撮る「質感」を感じられるようになってから、jpeg圧縮ノイズもそれなりに画面の雰囲気に影響を与えているのだと思うようになりました。

素人の感覚的な印象なのでいい加減なものだと思いますが、僕はこのカメラを手にして久しぶりに色々なものを撮ってみたいと思いました。


 

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