仕事の帰りに職場近辺にある祇園祭の山鉾を見て回りました。
当日は「宵々山」で夕方の人出に向け屋台の準備が忙しく行われている中、CONTAX G1片手にまだそれほどでもない人出の中をゆっくりと見て回りました。
鶏鉾を除く他の2鉾、7山はそれぞれの鉾町、山町の通りの真ん中に堂々と組上げられているのですが、鶏鉾だけは市バスターミナルに隣接する片側1.5車線の大きめの通りに設置されるため、道の片側に寄せられています。とても立派な鉾なので少し残念です。
この写真、空の青さと雲の立体感、鶏鉾周囲の色合い、陰の具合が気に入っています。
画面の下の方に写っている妙な感じのゴーストはレンズの曇のようです。
伯牙山は装飾がすべて中国風の少し変わった山です。
巡行の時には琴を斧で壊す瞬間の伯牙の様子が再現されているのですが、この時点ではまだ装飾が終わっていないようでした。
ラーメンどんぶりでおなじみの反転四角渦巻き文様が手すりの部分に見えます。まさしく中華風。
この日もごらんのような空模様で空中入道雲でした。案の定、このあとしばらくしてから激しい夕立に見舞われました。
話しは変わりますが、時代はまさにデジタルカメラ全盛でこの日も多くの人がコンパクトデジカメやデジタル一眼レフ、携帯電話内蔵のカメラを使用して写真を撮っていました。
結構な割合でデジタル一眼レフを持った女性を目にし、少々驚きました。
亀爺様達が大きなレンズのついたデジタル一眼レフを誇らしげに持ち歩く姿は見慣れているのですが、女性(さまざまな年齢層の)へのデジタル一眼レフ浸透率も結構高いのだと再認識。
皆、撮影しては液晶画面で結果を確認するというお決まりの作法で、大きな鉾の前で各々よく似たしぐさを繰り返している様子は面白い風景でした。
今回、僕はCONTAX G1というフイルムカメラを使用したのですが、なぜこのデジタル全盛の時代にフイルムカメラかというと、「趣味なので」というのが一番的確な答えです。
CD、デジタルオーディオ全盛の時代にアナログレコードを愛聴するのとちょっと似た感じで、アナログレコードにCDやデジタルオーディオには無い魅力があるようにフィルムにもそれがあると思っています。
「超」個人的にはデジタルカメラ共通のポイントとして、かなりの悪条件でも綺麗(そう見える)に写るというところがあると思います。
この特徴は内部での画像処理に起因するところが大きいと思いますが、問題は目の前にある風景が画像処理エンジンでかなり強力にレタッチされてしまうというところです。
RAWで保存しても結局、現像という過程で別の画像処理エンジンにお願いすることになります。
デジタル画像処理は強力で昼間を夕方にしたり、冬を夏にしたりといったことがそこそこできてしまいます。
今回の祇園祭の様子ですが、天気もよくありませんし気候もよくありません。空気は限界まで湿度を含みまとわりつくような感じでした。
そのような画(写真)としてはけっして綺麗ではない様子や雰囲気がちゃんと写る可能性があるのがフィルムだと思っています。
アナログレコードのノイズの中に、デジタルでは再現できない何かが潜んでいるように。
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