最近はずいぶんと減ってしまいましたが、京都にはちょっと変わった路地が沢山ありました。
他の街の路地と違っているのは、路地の入り口です。京都は街の中の道筋が碁盤の目状に配置されていて、その升目ひとつ一つがそこそこ大きいため、多くの路地は碁盤の目の真ん中、つまり、道に面していない升目の中心部に入る為に作られているという点です。
このため、路地の入り口は升目の中ほどにあり、さらに、その入り口は表通りに面した家に開けられた小さなトンネルのようになっている場合が多いのです。
[Fujifilm FinePix X10]
こんな風に、道に面した長屋に開けられたトンネルをくぐると、升目の中に作られたもう一つの住空間に入っていけると言う訳です。
多くの場合、表通りに面した大きな家々と違い、コンパクトな長屋が両サイドに続き、最後は行き止まりになって居ます。
表とは隔離された静かな空間が、なんとも不思議な雰囲気を醸し出して居ます。
もちろん、車が通り抜けると言ったことはありませんから、地面も壁もゆっくりとした時間の中で風化していることはあっても、乱暴に破壊されているということはありません。
2 件のコメント:
いいですねぇ~
京都は仕事以外ではもう何十年も行っていないので、
今度またゆっくり歩いてみたいです。
>Hoppymanさん
この不思議なトンネル路地は昔の木戸を連想させます。
入り口の上に、奥に居を構えて居られる方たちの木札が掲げてあるのも何とも独特な感じです。
再開発が進み、気が付くと無くなっている類の景色ですが、人口がどんどん減る中、これ以上開発を進めても住む人が居なくなるのでは無いかと思っています。
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