2012年5月24日木曜日

生活の足



嵐電は四条大宮から嵐山を結ぶ、一見、観光客が主な顧客の鉄道のようにも思えますが、実際は沿線の人たちが生活の足として使う鉄道です。

ぶっちゃけ、京都を訪れる観光客というのは車やバス、タクシーで観光地と繁華街を点と点で結ぶような動きをする場合が多いようで、京都の街自体が持つ、人が生活する場所としての魅力には興味が無い人がほとんどだと思います。

軽薄短小、激安大歓迎の今の時代には、そういう観光が望まれるのでしょう。

おかげで、観光シーズンともなると、主要幹線道路は車で溢れ、観光地の近所では違法な路上駐車や観光バスが道を塞ぎ、ウチの前の細い路地まで、抜け道を探す車が容赦なく走り回るという非常に迷惑な状態になります。

そんな中でも、嵐電はいつもと同じように、通勤通学、買い物の足として安定した移動手段を提供してくれます。

[Fujifilm FinePix X10]
 

京都市は早い段階で、市街地全域をカバーしていた市営の路面電車を全て廃止してしまい、車のための街づくりを行ったのですが、個人的な感想としては大失敗だったと思います。

結局、今でも市街地の移動は、時間的には車と自転車で大して変わらないという状況で、混雑すると自転車の方が早かったりします。

もちろん近所に駅がある場合は、鉄道の方が数倍早く安定して目的地に到達出来ます。

京都という街を観光するのなら、電車、路線バス、徒歩を上手に組み合わせて、観光地以外の京都、京都という街自体が持つ雰囲気をゆっくりと感じてみるのも悪くない選択だと思います。

各交通機関が発行する一日乗車券などの「お得なキップ」を利用すれば、本当に自由に、気ままに観光を楽しむ事が出来ます。特に嵐電の一日乗車券はお勧め出来ます。

 

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