2008年1月8日火曜日
手持ちのレンズ ベスト・テン(その2)
第9位 Vivitar AUTO WIDE-ANGLE 35mm 1:2.8 (M42)
Vivitarといえばトイカメラの「ULTRA WIDE&SLIM」がおお流行です。
Vivitarはアメリカの写真用品ブランドで様々な用品を販売していますが、レンズに関しては自社では一切生産しておらず全てOEMだそうです。
そんなわけで同じ焦点距離、開放F値のレンズでも異なるOEMが存在するようで正直、何が何だか解らないと言うのが僕の感想です。
このWIDE-ANGEL 35mm 1:2.8も三種類のOEMが存在しているようですが僕の手元にあるのはシリアルの頭2桁が「37」なのでTokina製のものです。
特徴としては35mmという焦点距離の割には良くボケるレンズではないかと思います。
個人的な印象ではsmc TAKUMAR 35mm 1:2よりも良くボケるように思います。
ボケ味はTAKUMARほど柔らかくはなく、合焦点の直近では透かしが入ったようなややこしいボケです。グルグル系ではなくどちらかというと二線系だと思いますが少し距離が開くと綺麗なボケになります。
色は良く出る方だと思います。光沢やマットなどの質感も少し強調された感じでよく出ていると思います。
古いレンズ全般に言えることではないかと思いますが、収差や歪みからくる立体感はこのレンズもしっかりあると思います。
このレンズ、とりわけどうと言うことのないレンズだと思いますがボケに極端な破綻がなく、微妙なバランスの収差と歪みで被写体が浮き出る感じが気に入っています。
こういうところが最新の良く出来たレンズにはない面白さだと思っています。
ことぶきの毛の柔らかい感じも良く出ていると思います。
レンズ本体も全て金属鏡筒で造りもとても丁寧です。文字も全て刻印+着色で白、赤、緑の3色が使われています。
あとこれは完全に個人的趣味ですが、レンズを前から見たときの前玉の雰囲気がとてもみずみずしく奥行きと透明感があり、大げさな表現ですが「水の澄んだ古井戸を覗いている感じ」がして好きです。
追記:::
VivitarにはSeries1という高級レンズ群があります。
以前からWebなどでSeries1 MACRO 90mm F2.5 というNASAが設計した?というレンズの情報を見て密かに憧れていました。チャンスがあれば是非入手したいと思っていたのですが、なんと、Tokina AT-X MACRO 90mm F2.5がレンズ的には同じものであると言うことを最近知りました。
Tokina AT-X MACRO 90mm F2.5、とても良い感じだとは思っていましたが憧れのレンズだったとは・・・。
登録:
コメントの投稿 (Atom)
4 件のコメント:
明けましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いいたします。
自分のキャパシティ以上は、カメラ、レンズ
の数を増やさない…つもりでおりますが、
作例やレンズの特徴などを拝見すると、じわじわ
と欲しい虫が動き出しそうで、怖いです(笑)
テンさんのベストテン、楽しみです^^♪
このレンズはトキナーも含めて知りませんでした。
F2.8にしては前玉がデカそうですね(笑)
>ありしあさん
明けましておめでとうございます。
こちらこそ今年も宜しくお願い致します。
コメントありがとうございます。
いやはや、僕の場合、写真を撮ることよりも物欲が先行してしまうため、滅多に使わないレンズまで欲しくなってしまいます。
特に、KマウントやM42は高価なものからかなりチープなものまで色々あるのでついつい小遣いで何とかなるものを入手してしまいます。
以前、ありしあさんも言っておられたように古いレンズはそれぞれに個性があって、そのレンズにしか表現できない独特な雰囲気があるので止められません。
コンピュータも非球面レンズも特殊低分散硝子も無い時代に、それぞれのレンズの設計者が経験を元に知恵と工夫を凝らして造り上げた描写だと思うと収差や歪み、解像度なんてどうでも良いことで、画として好きかどうかが重要だと思えます。
ありしあさんの新作も楽しみにしております。
極めて個人的なベスト・テンですが楽しんでいただけると嬉しいです。
>hoppymanさん
そうなんですよ、レンズ自体も35mm F2.8としてはかなり大柄な部類だと思います。
このレンズ、公称のF2.8よりも幾分明るいのではないかと思います。
Tokinaのレンズは硝子がふんだんに使われているものがありますよね、AT-X MACRO 90mm 1:2.5なんて本当に硝子の固まりみたいに重たいですし。
Vivitarにもダブルヘリコイドの有名な90mm F2.8マクロがあるそうですが僕はまだお目に掛かったことがありません。
コメントを投稿